「舌が痛い!」ってどんな病気でどんな治療・対処法があるの?
舌は食物の味を感じたり、食べ物を胃へ取り込んで飲みこむ咀嚼・嚥下機能、思った通りの音を出す発生・滑舌など、様々な役割を果たしています。
そんな舌に痛みを感じた経験はみなさんおありだと思います。ただ、もしその痛みが長く続いたら?と考えると少し怖いですね。
舌の痛みは、あるとき「ピリッ」と感じる痛みや歯や食物があたると感じる痛み、朝起きてから夜寝るまでずっと痛みが続くようなやっかいな痛み、ヒリヒリとやけるような痛みなど、原因や個人差によって様々あります。
ここでは、そんな舌の痛みやその原因、対処法についてご説明します。
舌の痛みは原因によって痛みの感じ方や対処法が異なります。
舌が痛む場合、感染症や栄養不足、ストレス、口腔衛生の問題など、様々な理由が考えられます。
病態や病名によって治療が必要になる場合もありますが、まずは辛い食べ物やアルコール、タバコを避け、口内を清潔に保つことを心がけて下さい。
舌が痛くなる病気・原因と対処法には、主に以下のようなものがあります。
プクッとした膨らみや真ん中が白くなる口内炎、舌が白くなる口腔カンジダ症、水ぶくれのようなヘルペスや帯状疱疹等、ウイルス感染や身体の免疫低下から起こるお口の病気です。
対処法 主に投薬による治療です。歯科口腔外科・内科・耳鼻咽喉科等での受診となります。
入れ歯や差し歯、すり減った歯などが歯にあたることで、舌表面のびらんや潰瘍ができることがあります。
対処法 歯科での治療が必要となります。舌に触れている歯科修復物をやり変えたり、入れ歯を作る変えることで舌にあたらない(刺激を与えない)ようにします。
お口の中が乾燥することで不快感や熱くなるような痛みを感じます。
ドライマウスは味覚障害や咀嚼・滑舌不良、口臭など様々な症状を伴います。
ドライマウスの原因は口呼吸や唾液の分泌量が低下で、加齢とともに現れることが多い病気です。
対処法 診断は歯科で行います。根本的な治療は確立されておらず、アルコール・喫煙・カフェインの摂取を控えたり、咀嚼をしっかりする、鼻で呼吸をする訓練をするなど、生活習慣の改善が主な対策となります。
鉄欠乏性貧血・亜鉛欠乏症・舌動脈硬化・舌下面静脈瘤など、舌の痛みを伴う全身疾患で、膨張や痛みを伴います。
鉄・亜鉛・ビタミン・葉酸などの一部の栄養素の不足や加齢・血流の滞りなどが原因となります。
対処法 舌の痛みで受診する場合は歯科口腔外科で診断を行います。欠乏症の場合は必要な栄養素の摂取、舌動脈硬化や静脈瘤の場合は投薬や手術による除去を行う場合もあります。
舌の両脇の部分に固いしこりやただれが現れ、しびれや舌が動かしにくいなどの症状と、出血や舌痛などを伴います。
初期は口内炎との区別が難しいため、2週間以上しこりや腫れ(赤や白)が引かない場合は検査が必要です。
対処法 検査は大学病院等の口腔外科にて組織生検を行います。舌がんと診断された場合は手術療法、放射線療法、化学療法での治療となります。
舌のヒリヒリ・カーっと熱くなる・ピリピリなどの痛みが1日2時間以上あり、3カ月以上続く状態を舌痛症と呼びます。
舌痛症は「臨床的に明らかな原因疾患を認めない病態」とされており、原因がわからない舌の痛みです。
対処法 まずは歯科であらゆる検査を行い原因がないことを確認します。舌痛症は原因がわからないため、原因療法がありません。診断後はペインクリニックや精神科・心療内科にて投薬による痛みのコントロールや認知行動療法にて痛みの緩和を図ります
舌痛症は、痛みの原因となるものがないにも関わらず、舌に痛みを感じる病気です。更年期の女性に多く発生する病気で、特に閉経後によく起こると言われています。
舌痛症の診断は、まずはあらゆる検査を行って、舌に痛みを発生させる原因がないかを調べます。
検査で「何も原因がない」となれば舌痛症という診断になるため、歯科での診断必要になります。
中には、痛くなる原因がないとわかった時点で痛みが治まる人もいますが、その後長く痛みが続く人もいます。
舌痛症の原因は明確にはわかっていませんが、社会的・心理的なストレスを感じている人が多いと言われており、お薬で痛みをコントロールしながら、心の治療や生活習慣の改善を図り、痛みの消失を図ります。
舌痛症の痛みに関しては、一般的な消炎鎮痛剤は効かない場合が多く、歯科で対処することはできません。
そのため、舌痛症の患者様は、歯科で診断し、ペインクリニックや大学病院の心療内科・口腔外科などへのご紹介という流れになります。
大学病院へ直接行くことも可能ですが、まずは口腔内の検査が必要となることと、特定機能病院の初診時には紹介状がなければ選定療養費が必要なため、先に一般歯科を受診頂いた方が良い場合が多いです。
診断後は、認知行動療法で痛みを認知して向き合う治療や、抗うつ薬等の投薬治療で、症状の改善を目指します。
痛みが続くという大変な病気ですが、症状が消失することもありますので、根気よく治療にあたりましょう。
舌に痛みを感じたら、「何科を受診すればいいのかわからない」という人も多いそうです。
病気によっては、内科や耳鼻咽喉科の治療が必要になる場合もありますが、まずは歯科を受診いただいて結構です。特に「歯科口腔外科」を標榜している歯科が良いでしょう。
舌の病気は精密な検査や治療が必要になる場合、大学病院などの特定機能病院へご紹介となる場合もありますが、大半は「日付薬」で治る疾患です。
しかし、大切なのはそれを見極めることです。たくさんの軽症の患者さんの中に、一握りの大病の患者さんがいらっしゃいます。
ですから、どんな症状でも歯科医師は診療に診断をする必要があります。舌の痛みを感じたら、まずは歯科を受診してください。
歯医者は歯を診るだけではありません。舌の痛みや口内炎、顎の痛みや口腔内の外傷、これらもすべて歯科領域の治療です。
特に当院では、大学病院で研鑽を積んだ歯科医師も居ますので、全身疾患との関わりや舌の病気についての見識も持ち合わせています。
舌が痛い・腫れている・出来物がある、などの舌の病気・症状も、お気軽にご相談にお越し下さい。
この記事の編集・責任者は歯科医師の西森智です。
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