インプラント治療のデメリット

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インプラントのメリットとデメリットを洗い出そう

インプラントはデメリットこそ理解が必要

インプラント治療はデメリットが多い?

インプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯(クラウン)を取り付けるという欠損補綴の一つです。

この治療は、見た目や機能性に優れ、自分の歯に近い自然な噛み心地を取り戻すことができる優れた治療です。

インプラントは、他の欠損補綴である入れ歯やブリッジのように、周囲の健康な歯を削ったり負担をかけることがなく、顎の骨の吸収も防ぎながら歯を補うことができるため、多くの患者に選ばれています。

ただし、どんな治療でもそうですが、インプラントにもメリットもあればデメリットもあります。インプラントは治療期間や費用もかかる治療ですので、受診を希望するならメリットだけに目を向けず、デメリットも理解して治療を決めることがとても重要になります。

インプラントのCG

インプラント治療の基本的な流れ

まずはインプラント治療のプロセスを理解しましょう。

  1. お口の中の詳細な検査と評価を行い、インプラントの設置が適切か判断します。
  2. 歯周病等の既往があればその治療を先に行います。治療時の感染リスクを避けるためにも、歯垢や歯石をしっかり取って、お口の中の細菌の数をコントロールします。
  3. 手術は局所麻酔を施し、歯を失った部位の顎の骨に小さな穴を開け、インプラント(人工歯根)を埋入します。
  4. インプラントが骨にしっかりと結合するために数ヶ月の治癒期間(免荷期間)を待ちます。
  5. 骨とインプラントの結合が確認できたら、その上に人工の歯(クラウン)を装着します。

このように、インプラントは外科手術を伴います。そのため、治療に臨む場合は外科手術や生体外材料を身体に埋入するというリスクやデメリットをしっかり理解しておくことが重要です。

インプラント治療のCG

インプラントのデメリットを理解しよう

WEBサイトで検索すると、インプラントの良い点ばかりが取り沙汰されています。
インプラント治療を検討するなら、メリットばかりではなくデメリットこそ理解をしておく必要があります。

高額な治療費

インプラントは一部の病気や怪我を除き、健康保険の適用がない自由診療の治療です。

インプラントはチタン製の人工歯根で、その上にはセラミックやジルコニア製のクラウンを被せます。また、インプラント治療を行うためには、歯科用CTなどの高額な検査装置が必要であったり、歯科医師は治療技術の修得のためのセミナーや研鑽に多額の費用をかけて学ぶ必要があります。そのため、安全且つ最新の治療を行おうと思えば思うほど、治療費を押し上げる大きな要因となってしまいます。

治療費は歯科医院によって異なり、概ね1歯あたり30万円〜50万円が必要となります。お金の価値は人によって異なりますが、これが歯の代わりとなるなら安いという人もいれば、歯にそんなにお金をかけられないとう人もおられます。

しかし、長期的な視点で考えると、インプラントは他の治療法と比較しても耐久性に優れ、最終的に高いコストパフォーマンスを期待できます。とはいえ、費用の問題は、多くの方にとって治療を躊躇する大きな要因となります。

治療費のイメージ

手術時のリスクと合併症

インプラント治療は高度な技術を要する手術であり、合併症や感染などのリスクを伴います。

手術には、感染症のリスクがあり、稀にインプラントが顎骨にうまく結合しない場合もあります。インプラントが骨と接着することを「オッセオインテグレーション」といいますが、これがうまくいかなければインプラントは安定せず、再手術が必要になることもあります。

また、特に下顎には大きな神経が通っており、CTなどでしっかり検査をして神経を避ける治療計画を建てなければ、神経損傷のリスクもあります。万が一神経を傷つけてしまうと、手術部位や周辺の感覚に一時的、または永続的な麻痺や痛みが生じる場合があります。

その他、出血や腫れなどの一般的な手術後の反応も見られます。

これらのリスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な歯科医師による正確な診断と手術計画が不可欠です。また、手術後の適切なケアと定期的なメインテナンスにより、多くの合併症は予防または軽減できます。

治療を受ける前に、これらのリスクについて十分に理解し、患者さん側も準備をすることが重要です。

インプラントと下顎管

治療期間の長さ

インプラントの手術後、顎の骨とインプラントがしっかりと結合するまでの免荷期間が必要で、この期間は個人差はあるものの上顎で2~6ヶ月、下顎で2~4ヶ月程度を要します。

この期間中、患者さんは食事や日常生活において一定の制限を受けることがあります。硬い食べ物を避けたり、清潔な口腔環境を保つための丁寧なセルフケア(歯磨き)が求められます。

また、一部の方においては手術後に痛みや腫れを伴うことがあり、日常生活やお仕事に支障をきたす場合もないとは言えません。

免荷期間中の不便さや制限は、気になる人もいれば全く気にならない人もいらっしゃいます。往々にして気になる人は「こうなるとは思っていなかった」という予期していないことが起こった時に不満に感じることが多いようです。そのため「どのような制限がありどのようなことに気をつけるべきかどのようなことが起こり得るのか」をあらかじめ理解して、免荷期間の生活に備えることが大切です。

カレンダー

インプラントの維持・管理

インプラント治療後は、その人工の歯を維持・管理していくためにいくつか注意が必要となります。

インプラント自体は虫歯になることはありませんが、インプラント周囲炎という、インプラントを支える骨に起こる病気にかかることがあります。いわゆる「インプラント版の歯周病」です。

これを防ぐためには、毎日のセルフケアだけではなく、定期的に歯科医院でチェックが必要です。

特に、インプラントの周りは細菌が溜まりやすいため、専用の歯間ブラシやフロスを使った清掃が推奨されます。セルフケアが不十分だと、長期的なインプラントの成功率に影響を及ぼす可能性があるため、治療を受ける際は、このような継続的なケアの必要性を理解し、準備することが求められます。適切なケアを行うことで、インプラントは長く快適な使用が可能になります。

インプラントのメインテナンス

インプラント治療が適さないケース

全身疾患を持つ患者のリスク

インプラント治療は多くの患者にとって安全で効果的な選択肢ですが、全身疾患を持つ患者にはリスクが伴う場合があります。

糖尿病や心臓病、自己免疫疾患など、治療がコントロールされていない全身疾患がある場合、インプラントの成功率が低下する可能性があったり、治療に際し医科の医師との連携が必要な場合があります。

また、高血圧の方は手術の際、血圧が上昇すると心血管系疾患や脳血管障害の合併症を起こすリスクが高くなります。

さらに、ビスホスホネートなど一部の薬剤を使用している場合、顎骨壊死のリスクがあるためインプラント治療を行うためには計画的な休薬が必要となります。

このように、インプラント治療は特定の疾患や病気の人にはリスクも伴う治療となります。

だからと言ってインプラント治療ができないという可能性は高くありませんが、全身疾患がある方は特にリスクを考慮して治療に臨む必要があります。

検査結果の尿酸値

骨の量が不十分な場合

インプラントを成功させるためには、インプラントを支えるのに十分な骨の量が必要です。

しかし、歯周病で骨が吸収されたり、欠損後に長期間放置することで顎の骨が吸収された場合など、骨の量が不十分となりインプラントを安定させるのが難しく、埋入することができません。

骨の量が不足している場合の解決策として、骨造成手術というものがあります。

これは、人工骨や自家骨を使用して、インプラントを埋め込むための骨を増やす手術です。ただし、骨造成手術には特別な技術や知識が必要となるため、どこの歯科医院でもできるというわけではありません。さらに、治療期間や費用も膨らみます。

骨量が不十分でもこの骨造成で治療が可能になることは多いですが、適切な診断と治療計画を立てる必要があります。

骨造成のイメージ

インプラント治療後のケア方法

メインテナンスが大切です

インプラントと天然の歯のケア方法はほとんど同じですが、インプラント周辺の歯垢や歯石をしっかり取り除かなければ、インプラント周囲炎というインプラントを駄目にする病気にかかることがあります。

メインテナンスでは、歯科医師がインプラントの安定性、周囲の歯茎の状態、そして歯垢や歯石を詳しくチェックします。これにより、早期に問題を発見し、必要な場合は迅速に対処することができます。

また、メインテナンスは患者さんが自宅でのケアを正しく行っているかの確認や、さらなるケアのアドバイスを受ける絶好の機会でもあります。インプラントは長持ちする治療法ですが、その寿命は適切な維持管理に大きく依存しています。そのため、治療後も定期的に歯科医師によるチェック・歯科衛生士によるプロケアを受けることが重要です。これによってインプラントを長期間にわたって健康な状態で保つことができます。

メインテナンス風景

適切なセルフケア

日々の歯磨きでは、柔らかい毛の歯ブラシを使用して優しくブラッシングすること、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってインプラントと天然歯の間、特にインプラントの周りの歯茎周りを丁寧に清掃することを推奨しています。

また、インプラントの材料であるチタンは、フッ化物によって材質劣化を促進させると言われていますが、実際にはチタンに対しても虫歯吸着抑制効果が見られることもあり、他の健康な歯の事も考えると、フッ素入り歯磨き粉の資料が良いと考えます。

インプラントは虫歯にはなりませんが、天然歯は虫歯のリスクをゼロにすることはできません。インプラントの維持はもちろんですが、天然の歯を守るためにもセルフケアをしっかり行いましょう。

また、いくら歯磨きを頑張っても、セルフケアだけではすべての汚れを落とすことはできません。ですから、定期的なメインテナンスに通ってチェックとクリーニングを行うことが、インプラントにとっても残っているの天然の歯にとってもとても重要になります。

オーラルケアグッズ

インプラント治療の選択を後悔しないために

正しい情報を理解しましょう

インプラント治療を選択する際には、正確な情報とその理解がとても大切です。治療を始める前にインプラントに関する知識を深めることで、適切な治療への臨み方がわかってきます。

しかし、インターネットなどでは、インプラント治療に関する正しい情報もあれば、いい加減な情報もあります。また、利益を追求するために「即日治療」「激安」など、患者さんを惑わす広告なども散見します。

広告をすることや広告を見て決めることが悪いことをではありませんが、大切なのはインプラント治療でお口の悩みを解消し、より良い未来を手に入れることです。「即日治療」や「激安」に釣られたことで、治療したことを後悔するようなことがあってはいけません。

ですから、患者自身が納得のいく決断を下すために、正しい情報を取り入れ、深く理解することが必要となります。ネットの情報に左右されず、実際にお口の検査をした上で、しっかりと相談できる歯科医師を選ぶことが、患者さんにとって最も重要です。

レントゲン検査

インプラントはしっかり相談してから

インプラント治療は、歯科医師に言われるがまま受ける治療ではありません。

インプラント治療に関わらず、歯科治療は様々な選択肢からご自身の考え方やご要望を踏まえた上で検討するべきです。この、治療方法についての相談・検討の場がカウンセリング(コンサルと呼ぶ歯科医院もあります)です。

カウンセリングでは、なぜ悪くなったのか、現在のお口の中の状況、それぞれの治療の選択肢についてのメリット・デメリットについて、さらには治療後の生活について包括的な説明など、詳細に話し合います。カウンセリングはネットで見るありきたりな情報ではなく、検査を元にして専門的な見地から、患者さんの状態や状況に合わせた情報を知ることができます。その上でご自身がインプラント治療に向いているのか、受診するべきなのかを検討して下さい。

インプラント治療を成功させるためにも、まずはカウンセリングを受診してください。当院では、インプラント治療は無料相談も承っております。

カウンセリング風景

まとめ: インプラント治療の是非を判断するには

インプラント治療が是なのか非なのかは、患者さん側の考え方、お口の状態、職業、ライフスタイルなどによって異なります。

そのため、どれだけ優れた点が多くても、患者さんによっては不向きな治療となる場合もあります。その判断材料となるのがメリットとデメリットです。

しかし、ネットで調べて「こんな治療」だとある程度理解することは大切ですが、その情報だけを鵜呑みにして結論を出すのは危険です。

インプラントをするべきか、他の治療にするべきかは、歯科医師による医学的見地を交えて検討するのが望ましいと言えます。

インプラント相談イメージ

枚方市でインプラントなら 枚方くずはアップル歯科

この記事の編集・責任者は歯科医師の西森智です。

歯科医師 西森
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インプラント治療のデメリット | 公開日: 2024/02/21 | 更新日: 2024/03/18 | by 枚方くずはアップル歯科

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