治療時の痛みを抑える

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治療の痛みを抑える工夫

当院は痛みに配慮した治療を心がけています

前向きな気持ちで治療に臨んでいただくために

歯科治療は痛い、怖いというイメージがあるゆえに、治療を躊躇し、しばらく歯科に行けていないという方は少なくありません。 治療に対してネガティブなイメージが先行して、病巣を放置してしまうと症状は悪化する一方です。

そういった方々に、少しでも治療に対して前向きになっていただくためにも、当院では痛みを極力少なくする配慮をしています。 歯科治療において、痛みを完全になくす手段は、全身麻酔しかございませんが、それなりにリスクも伴います。

実際に、全身麻酔を希望される患者様はごく稀であり、大半の方は局所麻酔で治療を進めます。 局所麻酔は、意識を失うことなく、局所に麻酔薬を浸透させます。 麻酔注射を打つ前には、表面麻酔を患部に塗ることで、針が皮膚に入る痛みを軽減させますので、ご安心ください。

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痛みを抑える3つのポイント

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ポイント1
表面麻酔を効かせる

前述したように、麻酔注射の前には必ず表面麻酔を効かせることで、注射針が刺さる痛みを緩和させます。

ただし、表面麻酔の効果はあくまで表面のみですので、治療の痛みを軽減させるには麻酔注射が必須です。

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ポイント2
極細の麻酔注射針

表面麻酔だけでなく、麻酔注射の針も極細のものを使用することで、さらに痛みを軽減させます。 当院で使用する針は35ゲージというサイズで、針先はわずか0.23mmほどです。

このサイズの針は、インスリン注射を頻繁に使用する糖尿病の患者さんが、注射の痛みを軽減できるよう開発されたともいわれているほどです。

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ポイント3
歯科医師の技術

治療に使用する器具だけでなく、麻酔を打つ歯科医師の技術も痛みを抑えるポイントです。 麻酔注射はただ針を刺すだけではなく、痛みを紛らわせる細かいテクニックがいくつかあります。

もちろん一朝一夕で習得できるものではないので、当院の歯科医師は、日々相互実習を重ねています。

麻酔が効きにくいケース

症状や部位によっては麻酔が効きにくい場合があります

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ケース1
歯肉の炎症

残念ながら麻酔注射は、どのような場合でも100%効果を発揮するとは限りません。 例えば、重度の歯周病などによって歯ぐきが強い炎症を起こしている場合は麻酔が効きにくい可能性があります。 炎症を起こして腫れている歯ぐきは酸性に傾いている状態ですが、麻酔液は酸性下では効果が下がってしまいます。

そのため、まずは抗生物質を投与して炎症を抑え、麻酔注射を効きやすくする必要があります。 炎症が治まることで、歯周組織は中性に傾き、麻酔の効果を得られる状態になります。

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ケース2
骨に厚みがある下顎

また、麻酔注射は骨の周りの歯肉に針を刺し、歯肉から顎の骨、歯根、最後に神経の順番で徐々に効いていきます。 そのため、骨が厚い下顎は、上顎よりも厚く、硬いため麻酔が浸透しにくい傾向があります。 特に、奥歯の部分の骨は厚みがあるため、麻酔が効きにくい場合が多いです。

麻酔が効きにくい場合は、麻酔液の量を増やしたり、麻酔を打った後に少し時間を置いてから治療を置くなどの方法で対処します。

痛みは最小限に抑えられるよう努めます

些細なことでもお気軽にご相談ください

「過去に麻酔が効かずに辛い思いをした・・」「麻酔注射の針を刺すのが痛い」など、不安に思うことがあればカウンセリング際にご相談ください。 可能な限り患者様の要望に沿った治療をご提案させていただきます。

歯科で怖い思いをして、治療が苦手になった方は少なくありませんので恥ずかしがらず、お気軽にご相談ください。 当院は患者様の痛みに配慮した治療を心がけ、安心して受診していただけるよう努めてまいります。

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治療の痛みに関するQ&A

治療の痛みについて患者様からよくある質問

Q.無痛治療はできますか?
A.無痛治療とは言葉通り、全く痛みを感じなくするという意味ですが、それを可能にするのは全身麻酔以外には存在しません。 当院で行う表面麻酔、浸潤麻酔(麻酔注射)は、治療の痛みを大幅に軽減させることはできますが、無痛治療とは捉えていません。 なぜなら「痛み」とは主観的なものであり、実際には麻酔がしっかりと効いているのに心理的に痛いと思い込む方もおられます。 そういった患者様達を含めると、完全に痛みをなくすことはできませんが、最大限痛みに配慮した治療は行っております。
Q.痛みをなくしたいので全身麻酔を検討しているのですが・・
A.残念ながら当院では全身麻酔は行っていません。全身麻酔ができるのは病院は限られており、大きな医療機関などでしか受けることができません。もしご希望であれば、対応できる病院をご紹介いたしますが、全身麻酔の使用にはリスクが伴いますので、よほどの事情が無い限りはおすすめできません。
Q.そもそも麻酔注射を刺す時が痛いのですが、なんとかなりませんか?
A.麻酔注射(浸潤麻酔)を打つ前に、表面麻酔を塗って患部を麻痺させますので、針を刺す痛みは緩和されます。
Q.下顎の奥歯は麻酔が効きにくいと聞いたのですが大丈夫でしょうか?
A.仰るとおり、下顎は上顎よりも骨に厚みがあるため、麻酔が効きにくいです。特に下顎の奥歯は麻酔液が浸透しにくいため、麻酔液の量を調節したり、伝達麻酔という手段で神経に直接麻酔を打つ等の処置を行い、麻酔をしっかりと効かせてから治療を進めます。
Q.治療後に痛みを感じるのはなぜですか?
A.治療を終えたのにも関わらず、歯が痛む原因はいくつか考えられます。例えば、虫歯の治療は、虫歯菌に侵された部分を削りますが、その際に生じる振動などによって神経が炎症を起こす場合です。これは、治療の際に麻酔を効かせていても、避けようがないため回復するまで、医院から処方された痛み止めを服用して、痛みが落ち着くまで3日程度(個人差があります)待つしかありません。また、金属の詰め物や被せ物をした場合は、熱が伝わりやすく、飲食の際にしみることがありますが、こちらの場合も同様に対処になります。もしも耐え難い痛みや、2〜3週間ほど経っても痛みが治まらない場合は別の理由である可能性があるため、すぐにご相談ください。
この記事の編集・責任者は歯科医師の西森智です。

むし歯(虫歯)の治療

むし歯(虫歯)とは

むし歯は感染症の一種です

むし歯は別名、カリエスもしくはう蝕とも言われており、お口の中に住み着いているむし歯菌が出す酸によって、歯が溶かされてしまう歯の病気です。むし歯菌は、人から人へ感染することが多く、主に幼少期に養育者の方が口をつけた食器類を共有することで感染してしまいます。

むし歯菌は飲食物に含まれる糖質をエサにして繁殖します。むし歯菌が増えるということは、当然むし歯リスクは高まります。

むし歯の初期段階であれば歯の表面を少し溶かす程度で、再石灰化という歯のはたらきにより、修復することができますが、再石灰化が追いつかないほど重度まで進行し、歯の根っこまでむし歯菌が達してしまうと、歯の神経や血管を腐らせてしまい、抜歯せざるをえないこともあります。

初期のむし歯は、痛みの自覚症状が少ない上に、見た目だけではわからないことも多いので、歯科で定期的にメインテナンスすることがとても重要になります。

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むし歯(虫歯)の要因

実は、むし歯菌に感染するだけではむし歯は発症しません。「糖質」を多く摂取し、「むし歯菌」の数が多く、「歯の質」が弱い状態が長く続くことで、むし歯が発症し、進行してしまうのです。

糖質

飲食物に含まれる糖質は、むし歯菌のエサになります。糖質はお菓子やジュースだけに限らず、パンやご飯などにも含まれております。 糖質は私達のエネルギー源となる栄養素なので欠かすことはできませんが、過度な摂取にはご注意ください。

むし歯菌

口の中には500〜700種類、少ない方でも1000億個以上の細菌が生息しているといわれています。むし歯は日本人の約9割以上の口内にいるとも言われているため、発症の有無に関わらず大半の方が感染しています。

歯の質

歯の質が強いと、むし歯菌が出す酸に溶けにくいです。先天的に歯の質が弱い方でも、フッ素を塗布することで歯質を強くすることができます。また、歯の原料となるカルシウム、再石灰化を促すリンなど、丈夫な歯を作る栄養素はたくさんあります。

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むし歯(虫歯)の進行と症状

初期のむし歯│CO(シーオー)

状態
初期むし歯とも言われており、見た目は白い斑点のようなむし歯。
症状
痛みの自覚はほぼありません。
治療
経過観察、フッ素塗布などの予防処置
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エナメル質のむし歯│C1(シーワン)

状態
エナメル質という歯の表面を覆っている組織に小さな穴が開いた状態。
症状
痛みを感じない場合がほとんどです。
治療
経過観察、もしくは侵された部分を削り、CRという樹脂を詰めて修復します。
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象牙質のむし歯│C2(シーツー)

状態
エナメル質の下にある象牙質という組織までむし歯が達している状態。
症状
冷たい物を摂取すると痛みを感じる。
治療
C1と同様、感染した部分を削り、CRもしくは金属、セラミックの詰め物をします。
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神経まで達したむし歯│C3(シースリー)

状態
歯髄という神経や血管が集まっている場所までむし歯に侵されている状態。
症状
何もしていなくてもズキズキと痛みを感じる。
治療
根管治療により、歯の根っこを洗浄、消毒します。洗浄後は根管に歯科用セメントを充填し、仕上げに被せものを装着します。
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残根状態│C4(シーフォー)

状態
むし歯によって歯冠がほとんど溶かされ、歯根だけ残った状態。
症状
神経が死んで、痛みを感じなくなることがありますが、決してむし歯が治ったわけではありません。更に進行して、歯の根っこに膿がたまると激しい痛みを感じます。
治療
残念ながらここまで重度のむし歯になると、抜歯が必要となる可能性が高いです。抜歯後は入れ歯やインプラントなどの治療をして噛む機能を回復させる必要があります。
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当院のむし歯治療

可能な限り天然歯を残す治療を

基本的にむし歯治療は、汚染された部分を除去して人工物で補う治療です。天然歯は、抜歯の場合はもちろん、削ってしまうと二度と元に戻ることはありません。また、歯は治療で削るたびに弱くなってしまい、寿命を短くすることにつながります。

そのため、当院では、出来る限り健康な歯を残すことを念頭に置き、削る量は最小限に抑える治療を行っています。

患者様がご自身の歯を長く使い続け、食事や会話を楽しんでいただけるよう精一杯サポートさせていただきます。

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むし歯の治療方法

image詰め物(インレー)

小さなむし歯の治療(C1、C2)

小さいむし歯の場合、治療で削った部分を、樹脂や金属、セラミック等で補う治療です。詰め物をすることで、患部を細菌の侵入を防ぎます。

image被せ物(クラウン)

歯髄まで達したむし歯の治療(C3)

歯の根っこにまでむし歯が達している場合、菌に侵された神経を除去し、根管内を清掃した後に、金属もしくはセラミック等の被せ物をします。

image抜歯

重度のむし歯の治療(C4)

歯肉縁下までむし歯菌に侵されている場合、抜歯となるリスクが高いです。歯を抜かなければ、歯の周囲に感染が広まるだけでなく、身体の健康にまで影響を及ぼす可能性があります。

痛みを抑える治療

表面麻酔

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表面麻酔とは、麻酔注射の痛みを緩和させるための麻酔です。歯ではなく歯肉に麻酔薬を塗ることで、注射針が歯肉に入る際の痛みを軽減させます。

極細の注射針

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麻酔注射の際は、非常に細い注射針を使用します。具体的には35ゲージというサイズで0.23mmの針で、「ほとんど痛みを感じなかった」という方や、「チクッとしただけで痛くはなかった」という患者様もおられるほどです。

経験と技術

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麻酔注射の打ち方にも技術は求められます。アップル歯科に在籍する全ての歯科医師は相互実習を繰り返し、痛みを軽減できるよう研鑽しています。

むし歯にならないためには予防が何より大切です

むし歯は進行し、重症化するほど歯を削る量が増え、歯を失うリスクが高まるため、早期発見、早期治療に努めなくてはなりません。

しかし、それ以上に大切なことはむし歯を未然に防ぐことです。

むし歯治療は、前述したように、虫歯菌に侵された部分を削る必要があるため、歯質はどんどん弱くなり、歯の寿命に影響します。

そのため歯を守るためには治療よりも、予防が大事になります。そのためには日頃の歯磨きはもちろん、歯科での定期的なメインテナンスも欠かせません。

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3つのむし歯予防対策

毎日の歯磨き

歯に付着した食べかすと歯垢を、歯磨きで除去しましょう。また、歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシも併用することで、汚れの除去率を高めることができます。

フッ素を活用する

歯磨き粉などに含まれるフッ素は歯を強くし、むし歯菌の活動を抑制する作用があります。また、歯科でも高濃度のフッ素塗布を行っており、3ヶ月に1度くらいを目安に継続していただけると効果が持続します。

歯科の定期検診

どれだけ入念に歯を磨いている方であっても、完璧に汚れを除去てきていないケースはとても多いです。また、磨き残した歯垢が放置されたまま歯石となってしまうと、歯磨きでは除去が難しいため、歯科で歯のクリーニングを受ける必要があります。磨き残しや、歯石の付着をチェックするためにも歯科でのメインテナンスを推奨します。

咬み合わせについて

身体に影響を与える咬み合わせ

咬み合わせとは

永久歯は上下で28本、親知らずを含めると32本あり、全ての歯がが正しく機能することで噛むことができます。一方で、歯の高さが少しでも変わると違和感を感じてしまうように、人の咬み合わせは繊細にできています。

正しくない咬み合わせ(不正咬合)のまま長期間過ごすと、口の中だけでなく身体全体に悪影響が出ることも知られています。

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正しい咬み合わせ

正しい咬み合わせには様々な条件がありますが、口を閉じた時に上の前歯が下の前歯より前に出て奥歯が噛み合っている状態かどうかがご自身でも判断しやすいかと思います。

良くない咬み合わせの例としては、前歯が噛み合わず奥歯だけで咬み合っていると奥歯だけ負担が大きくなってしまうので、奥歯だけ虫歯になりやすかったり、大きな負担から歯が割れるリスクが上がることが考えられます。

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咬み合わせが関連する症状

咬み合わせの治療法

診断を元に治療法を決定します

咬み合わせの不調には様々な原因があり、明確な治療方法が決まっている症状ではないため、どの治療法が必要かを診断して明確にする必要があります。

不調を起こしやすい歯並びの場合は矯正治療を進めることも可能ですが、顎関節症などは正しい咬み合わせでも起こる場合があり、歯並びの悪さもあくまで原因のひとつに過ぎないため、この場合もやはり詳しい検査や経過観察を進める必要があります。

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咬み合わせを考慮した治療

アップル歯科では「一口腔一単位」という考え方で治療を進めます。1本の歯の治療であっても、全体的な咬み合わせに沿った治療を進めるという考え方です。

そのため、治療によって咬み合わせに不具合が出ないように治療前の資料撮りを丁寧に行い、口腔内全体のバランスを考慮して治療を進めていきます。

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この記事の編集・責任者は歯科医師の西森 智です。
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むし歯(虫歯)治療のQ&A

むし歯(虫歯)の治療について患者様からよくある質問

Q.なぜむし歯ができるのですか?
A.むし歯は、むし歯菌、糖質、歯質の3つの要素が重なり、時間が経過することで発生します。そのため、むし歯菌が口の中に存在しなければ、むし歯にはなりませんが、残念ながらむし歯菌に感染していない方はごく稀です。成人の9割以上がむし歯に罹患しているとも言われており、過去になんらかの形で感染している方が大半です。
Q.むし歯菌を完全になくすことはできないのですか?
A.残念ながら、お口の中に存在するむし歯菌を全て除去することは出来ないものとお考えください。例えば、熱湯消毒であればすお口の中の菌をなくすことはできると言われていますが、現実的ではありません。そのため、私達はむし歯菌と生涯、付き合うこととなります。正しい口腔ケアを継続し、むし歯を減らし、予防し続けることが歯の寿命を延ばすことに繋がります。
Q.むし歯になりやすい人の特徴は?
A.むし歯になりやすい人の特徴は、いくつか考えられますが、最も多いのが、歯磨きが不十分になりがちであること。また、糖分が含まれたものを頻繁にとる方だと思われます。むし歯菌の好物である糖分が、口の中に残っている時間が長いほどむし歯菌は増え、活発になります。他に、生まれつき歯質が弱い方もむし歯になりやすいといえますが、フッ素などを活用することで、少しずつ歯質を強くすることができます。
Q.むし歯にならないためにはどうすればいいですか?
A.前述したように、むし歯菌に感染していない方は非常に少数であるため、むし歯にはすでに罹患していると考えていただいたほうがよろしいかと思います。むし歯を進行させないためには、日頃の正しい歯磨きはもちろん、歯科での定期的なメインテナンスとクリーニングを継続して行っていくしかありません。
Q.むし歯を放置するとどうなるんですか?
A.むし歯治療をしないまま放置し続けることで、確実に菌の数は増え、感染範囲は大きくなります。歯の根っこまで到達し、神経を蝕むと激しい痛みを感じるようになります。さらに進行が進むと、痛みがなくなり、自然治癒したと誤解される方もいますが、痛みを感じないのは神経が死んでしまったからです。そこから更に進行は進み、最悪の場合、口の中だけにとどまらず、むし歯菌が血管を通じて全身に回り、脳卒中や心筋梗塞を引き起こすリスクもあります。歯を失うだけではなく、命に関わる病気ですので決して侮ってはいけません。
Q.銀歯を詰めた部分が痛むのですが、むし歯でしょうか?
A.実際に診断してみなければ断定はできませんが、銀歯の下はむし歯が再発しやすいことも加味すると、むし歯が進行している可能性はあります。銀歯は、噛む力でたわみ、天然歯との間に隙間ができやすいのです。詰め物の下は、象牙質という柔らかく組織が露出しており、隙間からむし歯菌が侵入するとむし歯が繁殖してしまいます。
Q.あまり歯を磨かないのに、むし歯が1本もありません。それでも歯科にいったほうがいいですか?
A.はい。歯磨きをほとんどしていないのにも関わらず、むし歯が1本もないということは、おそらく、歯質が非常に強い、もしくはむし歯菌の数が非常に少ないといった理由が考えられます。とはいえ、今の習慣を続けてしまうと将来的にむし歯ができる可能性は十分にありますので、歯科で診断を受け、現状を知ることが大切かと思われます。
この記事の編集・責任者は歯科医師の西森智です。

咬合性外傷

咬合性外傷とは

お口の中の組織が傷つく症状

咬み合わせが悪かったり、歯ぎしりや食いしばりなどの癖によって異常な強い力を受けると歯や歯ぐき・歯を支える顎の骨を傷つけてしまうことがあり、それらを原因とした歯の痛みや症状を咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)と言います。

咬み合わせの力を直接受ける歯が傷つくのはもちろん、歯ぐきや歯を支える顎の骨の付け根までも痛めてしまう事があり、炎症や知覚過敏などの症状が起きてしまいます。

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咬合性外傷の種類

咬合性外傷には2種類のパターンがあり、それぞれ一次性咬合性外傷と二次性咬合性外傷と呼ばれています。それぞれ原因が異なるので、治療方法にも違いがあります。

一次性咬合性外傷は歯ぎしりや強い咬み合わせによる力で起きます。強すぎる力が一点に大きく加わったり、歯ぎしりなどで日常的に刺激が伝わる事で、歯が欠けてしまったり周囲の組織の炎症・歯槽骨の吸収を引き起こします。

二次性咬合性外傷は、咬み合わせの強さは普通ですが、歯周病によって歯を支える歯槽骨が溶けてしまい、歯の周囲の組織が弱くなる事で歯の痛みや歯が浮いている感覚を起こします。歯周病治療によって安定させていきます。

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一次性咬合性外傷

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二次性咬合性外傷

咬合性外傷の症状

咬合性外傷の治療法

一次性咬合性外傷の治療

咬み合わせが悪く特定の歯に力が加わっているような場合、全体的に力が加わるようにするために歯の高さを調整する必要があります。

どこに強く当たっているのかを検査して調整していくと同時に、ナイトガードを作成して歯へのダメージを抑えます。

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二次性咬合性外傷の治療

二次性の場合、咬み合わせの力は普通のため、まずは歯周病の改善を優先して治療していきます。

歯石除去や歯のクリーニングのほか、歯周病の安定をはかるためのブラッシング指導や、必要に応じてナイトガードの作成も行っていきます。

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この記事の編集・責任者は歯科医師の西森 智です。
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顎関節の治療

顎の音・痛み・違和感の症状

顎関節症とは

口を開いたり顎を動かすと痛みがある・口を大きく開けられない・口の開閉で音が鳴るというような症状がある場合、顎関節症の可能性があります。

顎に限らず、身体を動かす事で鳴る音は珍しくありませんが、顎の関節は耳のすぐ近くにあるため、頻繁に鳴ると気になる方も多いと思います。

女性が発症しやすい症状で、10代〜50代まで年齢を問わず発症する事があります。

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顎関節症の症状

上記の3つの症状のうち、どれか一つでも当てはまり、顎関節症以外で似た症状が出る病気ではない時に「顎関節症」と診断されます。

顎関節症の種類

顎関節症には位Ⅰ〜Ⅳ型でタイプが別れており、タイプに応じた治療法があります。

顎関節症の治療法

症状が音だけの場合

顎から音が鳴るだけでも気になってしまいますが、音を消すためには外科手術を必要とする場合が多く、現在では症状が音のみの時は治療をしないというのが一般的です。

痛みが出ていない場合であれば、顎に負担がかからないように安静にしていただくことと、経過観察によって症状を見きわめていきます。

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歯並び矯正だけでは治らない!

顎関節症の相談で来られる患者様の中には、顎関節症になる原因はひとつだけではなく、様々な要因が重なって引き起こるものとされます。ですので、歯列矯正や咬み合わせの調整をしたとしても必ず治るわけではなく悪化する場合もあります。

顎関節症のようなお悩みを持って来院された場合は、他に症状の原因が無いことを明確にする除外診断をしたうえで、他に症状が無い場合に顎関節症と診断します。(※1)

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※1)顎関節症の原因は不明ですので、咬み合わせが悪いとか、体のバランスに問題があるとか、いかにも原因治療としている宣伝に安易に惑わされないことを勧めます。しかし、関節の位置などが咬み合わせによって変化するため、診断・治療には、咬み合わせがよくわかっている必要があることは間違いがありません。

スプリントを使った治療

歯科医院で行われる顎関節症を安定させる方法の一つにスプリントによる治療があります。就寝前(力が強い方は昼間も着用できます)にスプリントを装着することで歯ぎしりや食いしばりの力が顎に伝わるのを抑えて、症状の安定を計ります。

少しずつ咬み合わせをより良い位置に誘導することによって、咬み合わせの調和を目指します。ただ、全ての顎関節症の症状の改善ができるわけではありません。(※2)

こちらもあくまで咬み合わせを調整するための補助にすぎませんので、症状が治らない場合はより詳しく顎関節円板や筋肉を検査する必要があります。

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※2)スプリント療法を2週間以上行った症例を対象に治療終了時または中止時にその治療効果を判定した全歯列接触型スプリントの治療効果は著効11例,有効41例,やや有効9例,無効27例となり,やや有効以上は89例中61例で奏効率68.5%であった。

この記事の編集・責任者は歯科医師の西森 智です。
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咬み合わせの診断

歯科医院で行う咬み合わせの検査

咬み合わせを診てみましょう

当院では、どのような治療に対しても咬み合わせに支障が出ないように配慮しながら治療を進めていくことを心がけております。

詰め物・被せ物がしっかりと元の咬み合わせに合うというのはもちろん、咬み合わせの異常から起こり得る将来的な異常にも対応できるように、初診時には口腔内だけではなく咬み合わせに関する診断・資料撮りも行っています。

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咬み合わせ診断の詳細

光学印象を使ったの咬み合わせの診断について

iTeroを使った咬み合わせの診断

当院では、一般的なレントゲンを使った診断のほかに、iTeroという口腔内光学スキャナーを使った検査も行っております。iTeroを使うことでレントゲンだけでは見えない情報を得ることができるので、矯正治療を希望される患者様以外でもスキャンさせていただくことがあります。

スキャンは無料で行なっておりますので、お気軽にお声かけください。

不正咬合を治療する際のシミュレーションができます。

歯が当たっている部分を視覚的に確認できます。

模型を作成する手間なく立体的な診断ができます。

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この記事の編集・責任者は歯科医師の西森 智です。
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マウスピース(ナイトガード)

ブラキシズムの治療について

ナイトガードとは

ナイトガードとは、歯を保護するたに主に就寝時に装着するマウスピースのことで、歯ぎしりの治療の場合は保険適用で作成することができます。

ナイトガードを使用することで、歯ぎしりや歯と歯の強い接触を防ぐことができるので、歯のすり減りの予防や歯ぎしりの雑音を解消することができます。

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ナイトガードでブラキシズムから保護

夜間寝ている時の歯ぎしりはブラキシズムとも呼ばれ、非機能的な接触をしている状態です。つまり、不必要に歯と歯が当たっているため、様々な悪影響を及ぼします。

ブラキシズムは子どもから大人、男性・女性問わず起こる症状です。ブラキシズムによって歯がすり減って知覚過敏になったり、顎関節症を悪化させる要因になったりします。

ブラキシズムそのものは下顎の無意識な運動によって引き起こされるものなので、薬や治療では治らず根本的な治療法はありませんが、ナイトカードを使用することで歯へのダメージを軽減することができます。

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ブラキシズムの症状

ナイトガード作成の流れ

この記事の編集・責任者は歯科医師の西森 智です。
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咬み合わせ治療のQ&A

咬み合わせ治療のよくある質問

Q.顎関節からカクカクと音が鳴りますが、痛みはありません。顎関節症なのでしょうか?
A.痛みがなく音だけの場合は顎関節症と診断されず、基本的には治療の必要性はないと言われています。顎以外の関節も動かすと音が鳴るように、同じ原理で顎の関節も鳴ります。治療は行いませんが、顎に負担がかかる食いしばりや片方の歯だけで食事をする等の習慣がある場合は、予防のためにも改善を試みることをお勧めいたします。
Q.夜間に食いしばりをしていると感じるのですが、どのような影響がありますか?
A.寝ている間の食いしばりは非常に強い力がかかっており、歯の被せ物が取れたり、歯が痛んだりします。また、長時間顎の筋肉がこわばった状態になることで、顔の筋肉痛や肩こり等の体調不良として現れます。就寝時の食いしばりは歯ぎしりと違い他人にも気づかれにくいため、起床時に食いしばりをしている感覚がある場合は歯科医院を受診して検査してみましょう。
Q.悪い咬み合わせとはどのようなものですか?
A.一例としてはでこぼこに歯が並んだ叢生(そうせい)、歯と歯に隙間が多い空隙歯列(くうげきしれつ)、上の歯が前に飛び出した上顎前突(じょうがくぜんとつ)、下の歯が上の歯より前に出る下顎前突(かがくぜんとつ)、口を閉じても前歯が開いている開咬(かいこう)、口を閉めた時上の歯が下の歯に被さりすぎる過蓋咬合(かがいこうごう)、位置によって歯の噛み合わせが交差する交叉咬合(こうさこうごう)などがあります。治療の必要があるかはしっかり診断する必要がありますが、一点に負担がかかるような咬み合わせは将来的に不調を起こす可能性が高いと言えます。
Q.歯が割れていると診断されましたが、歯を残すことはできますか?
A.歯が割れた位置や程度で抜歯するかしないかを判断します。歯の見えている部分(歯冠)が欠ける等の軽度なものであれば抜歯は回避できますが、歯の根が折れたり、歯から出血するような歯根破折は保存が難しい場合が多いです。
Q.顎関節症の治療は保険適用されますか?また治療期間はどのくらいですか?
A.歯や顎の痛み・咬合性外傷が認められる場合は保険適用での治療が可能です。治療期間は内容によって大きく異なってきますので一概には言えませんが、短い治療で1ヶ月程度から、長いもので数年単位の治療が必要になる場合もあります。
この記事の編集・責任者は歯科医師の西森智です。
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京阪楠葉駅ビル内の歯医者
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